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あさじむおう

Author:あさじむおう
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テリエ館
マリみて読んでるヒマさえない訳ですが。


脂肪の塊・テリエ館 (新潮文庫)脂肪の塊・テリエ館 (新潮文庫)
(1951/04)
ギ・ド・モーパッサン、青柳 瑞穂 他

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今さっきまで「月と六ペンス」がモーパッサンの著作だと思ってた(サマセット・モームです。ゴーギャンがモデルだとか)僕ですが、この短編集を。
……実は、アマゾンの箱から出してなかったのを今日になって発掘したのですが、絶版になった岩波の中古の方を買って読んでたんですよ。
買ったの忘れて中古を注文しちゃったんですね。
で、訳が違うんですが、翻訳が違うだけで、こんなに読み易いものか! とびっくりしました。
岩波の方は1940年……第二次世界大戦は始まってますが、日本の参戦は1941年なので、戦前ですね。
新潮の方は1951年。
今、見比べ見ると、新潮版は岩波のを下敷きにしているような所がなくもないのですが。
ところで、気にかかる箇所がひとつ。
岩波の方では「飯盛女」と書かれている所が、新潮版では「飯炊女」になっているのですが、飯盛女と飯炊女では、大分、意味が違います。この話の場合には。
飯盛女というのは、宿場町の旅籠で営業していた私娼の事です。単純に仲居業している人もいたみたいですが、飯盛女と言ったら、私娼の事を指します。
今は絶滅しているらしいですけれど、ちょっと前までは旅館の仲居さんに枕代というのを払えば、夜のお供もしてくれたらしいですね。
仲居さんに夜食のおむすびを頼むと夜のお供をしてくれる旅館があるらしいですが、山崎大紀の漫画の情報なので、アテになるかどうか分かりません。笑
むしろそういう事の出来る旅館とかあったら、一晩の代金と供にぜひお教えください。あくまで「旅館」で、仲居か若女将希望ですので、そこの所はよろしくお願いします。


 小夜子は、高校の頃の同級生の笑い顔を思い出した。その男性客がたどたどしく口角をつりあげる、その唇の筋肉の不器用に固まった様が、彼女の高校時代を目蓋の裏に呼び覚ますのだ。ただ、ゆるやかに過ぎるだけの何もない日々だったが、接する誰との間にもどこかに緊張をはらんでいた気がする。
「次……左足……」
 男の声が届いて、小夜子ははっと我に返る。そうだ、あの頃の世間知らずのお嬢様だった自分はもういない。今は旅館黒鷺の仲居なのだ。仲居は客の言う事をなんでもハイハイと聞き、それで稼いで食って行かなければならない。
「青」
 男性客は、そう言った。
 青……。まさか……。
 それは極めて冷酷な判決だった。青の位置に左足を持って行け、という指令である。その通りにすれば、小夜子の左足は右足と並んで腰より前へと投げ出され、両足は肩幅よりもずいぶんと広く開く事になる。膝は立てており、尻は畳から浮いている。という事は、この客の前に自らの股間をさらけ出すような格好になる、という事だ。着物姿の美しさを保つという名目で、この旅館の仲居は下着の直用を許されていない。若女将も十人あまりの仲居も、ノー・ブラで、ノー・パンであった。もちろん、小夜子もである。
「ああ……っ。お許し下さい……それは……それだけは……」
 か細い声で脇を向してしまう。客から顔をそむけるなど、仲居としては失格だが、羞恥に負けた。
「おや? 出来ないのですか? たかだか足を青の位置に移動させるだけの事、なんの難しさもないと思いますが」
「……出来ません……。出来ないのです」
「なぜ?」
「恥ずかしいのです。ああっ、他の事なら、なんでもいたします。ですから、それだけは何卒……」
「恥ずかしいのは、僕も同じですよ。小夜子さん……」
 意外な言葉に小夜子は目を丸くした。
 客の方を見る。男の頬に赤みが差していた。
「実は僕も、こういうシチュエイションは初めてでしてね。だらしない話です……。悪い仲間に連れられて、遊女屋なら幾らか覚えがあるのだが、旅館の仲居となどと一度の経験もないのです。不快な気持ちにさせてしまったのなら申し訳ない……僕は、結局、こういう男なのです」
「とんでもありませんわ! お客様は……そう、紳士です」
「いいえ、紳士などではありますまい。現に今、僕は貴方の脚をツイスターのルールという拘束力をもってして開かせようとした……。あなたがノー・パンである事を実は知りながらも、です」
「正直なのですね……」
「あなたのような美しい方を前にしては、男は、どんな嘘もつけますまい。正直ついでに申し上げましょう。僕は今、あなたに発情してしまっているのです……」
「!」


 こんな感じ!!
 ……ホームズのドラマ見てたので、口調が露口調ですが。
 
話がされまくりましたが、この「テリエ館」、話の舞台であるテリエ館(メゾン・テリエ)は娼婦の館(国に登録済みの娼館)だから、格の落ちる娼婦を指して「飯盛女のよう」というのは、間違ってもないんじゃないかと思います。
極貧のどん底で二人の子供を残して旦那に捨てられ共同洗濯場で女同士の熾烈な争いを繰り広げるという、なんか凄いの来たー!! 的な冒頭で始まるゾラの「居酒屋」とは違って穏やか(?)で興奮するほど面白いというような物じゃないですが、当時のフランスの娼婦たちの様子や娼館の様子が描写されていて興味深いです。
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