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あさじむおう

Author:あさじむおう
文章荒れまくってるブログですが
いつもボロボロになった1日の終わりに
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さまざまな活動報告や、映画、音楽の感想を中心に。

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ノベルゲームを作ろうのコーナー。【シナリオ執筆編】
 HelloがHallowになったりしている僕の英語力。



 前回、シナリオは【要素】と【トーン】で作る、ということを書きました。
 そこで、実際の【要素】の中身である「シーン」を書いていって後で繋ごう、と考えたのですが、その前に。
 『プロットをランダムで出力したら面白いんじゃないか』と最後で書いたので、実際にやってみました。

 まずは、【要素】を適当に羅列します。
 
【要素】

01・百合
02・BL
03・惨殺
04・悲惨
05・恋愛
06・ホラー
07・科学考証
08・頭から食われる
09・エロ
10・萌え
11・出会い
12・プール
13・告白
14・自己犠牲
15・アクション
16・爆発
17・エンディング
18・オープニング

 適当に思いついたものを書いただけなので、実用的ではないかもしれませんが。
 さて、これをランダムに並べ替るわけですが、各【要素】にナンバーを振り、乱数発生装置で、その中の数字のなにかを出力させます。
 今回は、話全体で7シーンあると仮定しました。(A〜Gまで)
 7回、乱数発生装置のボタンを押して、上の【要素】を順に並べるわけです。
 
 その結果が、以下のものです。
 
●1

A  オープニング
B  出会い
C  オープニング
D 科学考証
E  アクション
F  科学考証
G BL

 これは……オープニングが二段に分かれてるってのは、時系列分割での伏線的なものとして、オチはBL!!!

●2

A 萌え
B 百合
C プール
D 出会い
E アクション
F 百合
G 自己犠牲

 こっちは良くまとまってますね。(笑)
 しかもアクションがいいアクセントになって、話に意外性もありそうな。
 最後の「自己犠牲」をどうするかだけど、ホラーにすることもできるし、百合百合な話にすることもできそうだし。

 このランダム・プロット方式、実は結構、有効なんじゃないかと思いました。(笑)

● ノベルゲームを作ろうのコーナー。【シナリオ執筆編】

 さて、今回からはシナリオを書いていきます。
 シーンごとに書いて行くので、話の流れとか整合性は二の次。
 美味しいシーンを数珠繋ぎにして制作するわけです。

 ……で、ですね。
 前回、話の【トーン】をレベルで決める、と書いた通り、【トーン】のレベルによる実作をやってみました。
 【トーン】は「明るい」or「暗い」のふたつでしたね?
 そして、それぞれを5段階でイメージする、と書きました。
 今回、書くシーンは

・冒頭
・登校

 この二つで、「冒頭」から「登校」へと繋がる感じで書いているのですが、この「登校」を

A「明るい」レベル:3
B「暗い」レベル:3
C「暗い」レベル:5

 の三つ、書いてみました。
 先に言っておきます。
  
C「暗い」レベル:5

 は、正直……まぁ書いてても気分はあんまり良くなかったです。
 でも、この三つの中で、(僕の文才が世間様に通用した場合、と仮定して)、どれが一番話題になって、どれが一番ウケて、どれが一番売れて、どれが一番高い評価が得られるか、って言ったら、おそらくは、C「暗い」レベル:5なんですよ。
 前回、徹底的に「明るい」のと徹底的に「暗い」のとどっちが書き易いかと言ったら「暗い」方だと書いた通り、これが一番、書き易かったですね。
 ていうか、C「暗い」レベル:5だけ、あるキャラに「最高傑作級ぅぅぅ!」と言わせてないんですが、いや、この内容で「最高傑作級ぅぅぅ!」を使うのはよくないな、と。
 騒がしい系の女の子が「最高傑作級ぅぅぅ!」って言ったらなんか萌えるよね!! って思ってやったんですが、その時には「暗い」レベル:5が、こういう話になるとは思ってなかったのですよ。
 名前は同じですが、もう別キャラだと思って……。
 暗くて悲惨な話は別の奴でやりたいと思ってるので、今後、これは「明るい」レベル:3のノリで進めて行きたいですね。
 ちなみに、「明るい」レベル:5は、思いつかなかった。ムトゥ踊るマハラジャみたいにしようと思ったんだけど。

 はい。それでは、まずはキャラクター。
 
【キャラクター】

相場久志……主人公。よくいる主人公。よくいる主人公なので「……ったく」が口癖。
坂上愛梨……中学の頃からのなんとなくの付き合い。幼なじみポジションキャラ。
石野めぐ……うるさい子ポジション。百合好き。口癖は「最高傑作級ぅぅぅぅぅっ!」←今後、この口癖は設定から消去する可能性あり。
 
 今回はテストで学園純愛をやろうってだけの企画なので、鉄板で。
 エロゲで百合キャラ入れると評価が下がると思われますが、まぁ、いいかって感じで入れました。
 今時、幼なじみキャラとかアリなのか分かんないですけど。

● シナリオ。

//+++++++++++++++++++++++++++++++

シーン【冒頭】
// 【桜の季節】
// 冒頭・ツカミのシーン。
// 中学時代、愛梨と久志との出会いのシーン。
// イベントCGの一枚目は、ここ。

愛梨

 ふりそそぐ桜の花びらを捕まえるのに、あいつは夢中になっていた。

愛梨「よっ、と」

 目の前を覆うほどの沢山、その中のひとつを狙って手をにぎる。

愛梨「あ……あれっ?」

 指を開くとなにもない。
 つかめたのは空気だけだ。

愛梨「よっ、と……。あれっ」

 それでも、たったひとつをつかもうと何度も同じことを繰り返す。
 飛び跳ねるように、あっちこっちに腕を振り回すその姿は、妙に楽しげで……。

愛梨「きゅ、きゅぅぅぅぅぅ」
 
 ……そんなに難しいか?
 こんだけ散ってるんだから、ひとつぐらい……

 手を伸ばす。
 
久志「よ……っ」

//  以下、
//シーン【登校・「明るい」レベル:3】
//シーン【登校・「暗い」レベル:3】
//シーン【登校・「暗い」レベル:5】
// の、どれかへと続く。

//+++++++++++++++++++++++++++++++

シーン【登校・「明るい」レベル:3】
// シーン【冒頭】から続く
// 数年後・高校2年生
// これから新学期が始まってウキウキするような感じで。
//  ……注意:新学年が始まって少し経っている。
// まずひとつめ。
// 明るい学園純愛もののノリで。10年以上前のノリって言われそう。(笑)


 指を開く。

久志「……ダメだったか」
 
 今年もやってきた、桜の花散る季節。
 目の前にこれだけあるんだから、手を突っ込んで素早く閉じれば、ひとつつかむぐらい楽勝……。
 とは思うのだが、不思議と、ひとつもつかめない。
 
愛梨「なぁにやってんの?」 

 突然、声をかけられて、素で驚く。

久志「うぉうっ!」

 誰の声かは分かっていた。
 
愛梨「おはよ」
 
 坂上愛梨。
 同じ中学の出身で、今年は……

久志「いたんなら言えよ」
愛梨「だって楽しそうだったんだもん。悪くて」

 今年は、ついに同級生だ。
 どちらからともなく歩き出す。
 学校へと続く桜並木。
 俺たちは二年生になった。

愛梨「可愛いとこあるんだね、久志くん」
久志「な……っ」

 つい、『お前のマネしてたんだろ』と言いかけて、やめる。

愛梨「ん?」

 愛梨は、俺の目を見つめて小さく首をかしげる。
 笑ってる。
 というか、こいつは、いつも笑ってるって印象だ。
 そりゃまあ、笑ってない時も普通にあるんだが。
 俺はともかく、人によってはバカにされてると感じるかもしれない。
 
久志「……ったく」

 どうも、俺の『ったく』が、話をやめたい時の口癖だということは見抜かれているらしい。
 愛梨は、くすっと笑っただけで追求はしなかった。
 笑顔にもいろいろあるんだな、なんてことを思ったりもする。 

愛梨「今年から、『久志ちゃん』とか読んじゃおっかなぁ」
久志「怒るぞ」
愛梨「えー。可愛いじゃん。久志ちゃん。ゲームみたい」
久志「なんのゲームだよ?」
愛梨「……えーと……ギャルゲ?」
 
 あ、今は笑ってなかった。
 
久志「ギャルゲなんかやんのか、お前?」
愛梨「やんないけど」
 
 また笑った。

 後ろから、自転車が近づいてくる。
 この節操のない車輪の音。
 誰かは分かる。
 
めぐ「仲いいねー、お二人さん。ひゅーひゅー!」

 並んで歩く俺たちに下品な言葉を投げかけ、自転車は過ぎ去っていく。
 石野めぐ。
 愛梨の友達で、運の悪いことに今年は俺たちと同じクラスだった。

愛梨「めぐちん、おっはよーーーー!」

 石野はずっと向こうで急ブレーキをかけ、俺たちの方へと向いた。
 そして拳を勢い良く突き上げて、こう叫ぶ。

めぐ


めぐ「最高傑作級ぅぅぅぅぅ!」

 いったいなにが『最高傑作級』なのかは、きっと、本人にしか分からない。

愛梨「萌え萌えだねー!」

 愛梨の応答も、正直、どうかと思う。

久志「今年は楽しくなりそうだな」
愛梨「えへー。久志ちゃんもそう思う?」
久志「ちゃんはヤメろ」

//+++++++++++++++++++++++++++++++

シーン【登校・「暗い」レベル:3】
// シーン【冒頭】から続く。
//  数年後・高校2年生
//
// 続いて「暗い」のレベル:3
// いわゆる「鬱系」で、シンパシーを覚える人はどハマりするけれど、そうでない人からは思いっきり嫌われそうな感じ。
// 

久志「ダメだったか……」

 指を開いても、そこにはなにもなかった。
 これだけ空気の中に散らばっているのに、その中のたったひとつですらつかめない。
 これが現実なのだ。
 なにかを望んで手を伸ばしては、なにもつかめずに終って行く。
 
愛梨「大丈夫?」

 坂上愛梨が、俺の顔をのぞく。

久志「ああ……。いたのか」
愛梨「いたのかはヒドいなぁ。ずっといるよ」
 
 こいつとは中学からの付き合いだった。
 こいつはいつも笑ってる。
 どんな時にでも、だ。
 きっと今まで、どのクラスでも人気者だったんだろう。
 こういう人間は、俺のような出来損ないの気持ちなど、本質的には理解できないのだ。
  
 俺はこいつが嫌いだ。
 俺とこいつでは、人間の本質が違う。
 俺には、自分と違う人間のことなど理解できない。
 いや、誰だってそうだ。
 
 だって、そうだろ?
 
 『違う』ってことは、いつかは自分の不利益になるってことだ。
 猫が好きな奴と、猫が嫌いな奴がいたとしたら、両者に接点はない。
 たとえば地震かなんかで町が壊滅した時、猫好きな奴が帰る場所をなくしたペットの猫を集めて世話をしたとしよう。
 猫が嫌いな奴は、猫が好きな奴を「人間様より猫かよ」と蔑む。
 猫が好きな奴は、猫が嫌いな奴を「冷血人間」と蔑む。
 そして、お互いがお互いを攻撃する。
 なにしろピアノの音がうるさいと言うだけで隣人から刺されるような時代だ。
 殺されるかもしれない。
 たかだか猫程度のことで。
 
 これが現実だ。
 違う奴同士が理解しあうなんて、小学生レベルの妄想だ。
 それなのにこいつは、いつだって『笑ってさえいれば誰とでも仲良くなれますよ』と言わんばかりの態度で……。

 なんでこいつは、俺につきまとうんだ。
 ずっと、クラスは違ったのに。

久志「ったく……」
 
 小さく毒づくと、愛梨が首をかしげた。

愛梨「ん?」

 どうしてついてくるのかは分からない。
 
愛梨「今年から、同級生だね」

 俺は、出来る限り・なんの気もない感じ・を装って応えた。

久志「そうだな」

 クラス割の掲示を見て、ウンザリしたのが、つい数日前。
 まず愛梨と一緒だ。
 それだけなら、まだいい。
 だが……。

 背後から自転車が近づいてくる。

めぐ「仲いいねー、お二人さん。ひゅーひゅー!」

 並んで歩く俺たちに下品な言葉を投げかけ、自転車は過ぎ去っていく。
 石野めぐ。
 愛梨の友達で、運の悪いことに今年は俺たちと同じクラスだった。
 こいつまで……。

愛梨「めぐちん、おっはよーー!」

 すでにずっと向こうにいる石野に、明るい大きな声で挨拶をする。
 きっと、無口で無愛想な俺と歩いていて窮屈だったのだろう。

 石野が自転車を止める。
 こっちを向いて、腕を突き上げた。

めぐ「最高傑作級ぅぅぅぅ!」

 なにが『最高』傑作級だ。
 こんなの最低だ。
 こいつらが、今年は俺と同じクラスだなんて。

 桜の花びらが俺の頬にぶつかる。
 大した質量はないのに、痛かった。

 俺みたいなゴミ虫のために、こいつらが犠牲になるなんて……。

愛梨「……久志くん?」

 愛梨が俺の顔をのぞく。
 
愛梨「大丈夫?」

 俺は、頬にはりついた桜の花びらを、右手の人差し指と親指でつまんで捨てる。
 手にした花びらは、濡れていた。
 
久志「ああ」
 
 愛梨は、笑ってはいなかった。

//+++++++++++++++++++++++++++++++

シーン【登校・「暗い」レベル:5】
// シーン【冒頭】から続く。
//  数年後・高校2年生
//
// 「暗い」のレベル:5
//
// 『// =地の文で書かずにフラッシュしてるだけでなので、蹴飛ばしているかどうかは分からない』
//  ……これはアニメの「スクールデイズ」で
//  「腹を割いたのは直接には画面は映っていないから、本当は割いていないのかもしれない」
//      =倫理基準的にはOK
//  みたいなことを言われているのを、昔、読んだことがあって、それの応用。
// 

 舞い散る花びらのひとつへと手を伸ばし、ひとつをつかむ。
 手のひらをあけると、そこに確かに、花びらがのっていた。
 
久志「簡単だな、こんなの」

 慌ててつかもうとするから、小さな乱気流が生まれ、花びらが逃げる。
 原理さえ分かっていれば、大したことはない。

愛梨「すごいねぇ」

 俺の横で、驚きで笑いながら目を丸くしている女の子がいる。

久志「そうか?」

 知っている女の子だ。

愛梨「うんっ」

 坂下愛梨。
 中学時代からのつきあいだ。
 いつも笑っている、そんな印象の女の子だった。

 俺はつかんだ花びらの乗った手を、愛梨へ向けて差し出す。

愛梨「あれ? くれるの?」

 愛梨は、期待の眼差しを俺へと向ける。
 遊んでくれとねだってシッポを振る子犬のようだ。
 愛梨が差し出した手の指に、俺は自分の手の指をつきあわせる。

 そしてそのまま手のひらを傾けた。

愛梨「あ……」
 
 花びらはヒラヒラと地面へと落ちて行く。

久志「どうせゴミだろ。持ってたって」

 俺は靴の先で花びらを踏みにじった。
 
愛梨「あ、あ……」

 愛梨の顔の変化が面白かった。
 こんな時でもこいつは、笑顔だ。
 凍った笑顔、とでも言うのだろうか。

 靴をあげると、汚く壊れた桜の花びらがあらわれた。
 地面には、他にも無数の花びらが落ちている。

 愛梨の目の端に涙が浮かんだ。
 
久志「ああ、ああ、もう。そんな顔すんなよ。笑って笑って。暗い顔してると幸せが逃げちゃうよ」
愛梨「う、うん」

 愛梨が無理矢理に元気を出す。
 こいつをこんな風に元気づけている時、俺は、ものすごく幸せな気分になる。
 だから、俺は、こいつを側に置いている。
 幸せのおすそ分けって奴だ。

久志「よしっ。行こうぜ」
愛梨「うんっ」

 二人、桜並木を歩き出す。

愛梨「キレイだね、桜」
久志「桜の方じゃどうでもいいことだろうけどな」
愛梨「そうかな……」

 背後から自転車が近づいてくる。
 
めぐ「仲いいねー。おっふたりさんっ」

 自転車の上から声をかけてきたのは、石野めぐ。
 愛梨の友達だ。

久志「まぁな」

 俺が答えると、めぐはブレーキをかけて自転車から降りた。

愛梨「おはよ、めぐちゃん」

 愛梨が挨拶する。
 石野はにこっと笑って、愛梨を殴った。

愛梨「……っ!」

 愛梨がよろめく。
 だが、倒れなかった。
 おお、がんばったな、愛梨。
 俺は心の中でほめてやる。 

めぐ「あっ……痛ぅぅ……」

 石野は、なぐった手を振っている。

久志「おいおい。お前、なにやってんだよ?」
めぐ「だって、愛梨が身分わきまえないから」
久志「だからって顔殴ったら手が痛いに決まってんだろ。頬骨があるんだからさ」
めぐ「そっか……今度から気をつけるよ」

 凍った笑顔、と言うのか、愛梨は笑っていた。
 どうやら、自分がなんで殴られたか分かっていないらしい。
 それを見て、石野が眉根を寄せる。
 
めぐ「ホントやんなるなぁ、愛梨は……」
久志「まぁまぁ、ここは俺に免じて許してやってよ」
めぐ「ちゃんとシツケてよね……。ったく」
久志「ああ。愛梨のためでもあるしな。上下の関係わかんないのって社会に出て困るし。な、愛梨」

 愛梨はうつむいている。
 口元が笑っているのだけはなんとなく分かる。
 本当にこいつは『アホの子』だ。
 俺としてもシツケの責任があるし、愛があるなら、ここは厳しくしないと。
 怒鳴った。
  
久志「おい! 返事は? ちゃんと返事しろって」

 次の瞬間だった。
 愛梨がカバンからなにかを取り出して、めぐの方へと向け突き刺そうとした。

めぐ「おわっと!」
 
 間一髪。
 めぐは愛梨の攻撃をかわす。
 
めぐ「おわっ! アブねーっ! なにすんだよ、バカ愛梨」

 振り向いた愛梨は笑っていた。
 その手には包丁が握られていた。
 きっと、百圴ででも買って来たのだろう。

久志「おお……。これはまた……」
めぐ「感心してないで、なんとかしてよっ!」
 
 愛梨はめぐの方を向いている。
 次の攻撃のための決意でも固めているのだろう。
 つまり、俺のことはアウト・オブ・眼中だ。
 
 俺は手近にあった石野の自転車を持ち上げて、愛梨を後ろから……

// フラッシュ演出

愛梨「ぐぎゃッ!」

 愛梨は変な声をあげて、その場に倒れた。

めぐ「ナイス、相場」

 石野は、ホッと胸をなで下ろす。

久志「焼きそばパンおごりな」
 
 俺は自転車を地面に置き、倒れた愛梨の手から包丁を奪い取った。
 愛梨の意識はあるようだった。
 背中が震えている。
 
愛梨「……っ。うう……っ。……っ。……っ」

 どうやら泣いているようだ。
 俺は包丁の腹で愛梨の頬をぺしぺし叩きながら言った。 

久志「ほら、泣くなって。愛梨はどんな時でも笑ってなくちゃ」

 石野は愛梨の肩を靴のつま先でツンツンとつつきながら、愛梨をはげます。

めぐ「そうだぞ。前向き前向き」
愛梨「……うっ。うう……っ。……うううっ。……うっ」

 愛梨は泣き続ける。
 いつも笑ってるのも結構ウザいもんだが、泣いてるのはなおさらウザい。
 泣くっていうのは、つまり同情を引こうとする行為である。
 『私って可哀想』、そういうアピールなのだ。
 人に迷惑かけて甘えても平気という、自立心のまったくない人間のすることなのである。

久志「これ、どうする?」
めぐ「どうするったって……どうする?」
久志「二、三回、蹴ったら泣き止むかな」
めぐ「えー……どうだろう」
久志「あ、でもとりあえず、謝らせないとダメか。シツケ的に」
めぐ「そうだね」
久志「最近の日本は、倫理観念が崩れてるからなー」

 俺は愛梨の腹を思いっきり……

// 蹴飛ばすごとにフラッシュ演出
// =地の文で書かずにフラッシュしてるだけでなので、蹴飛ばしているかどうかは分からない。

愛梨「ぎゃうっ!」

 愛梨が、まるで蹴飛ばされてコンクリートの壁に激突した子犬のような声を上げた。

久志「うーん……。なんか顔見えないと悪いことしてる気分。石野、愛梨起こしたって」
めぐ「へーい」

 石野は、愛梨を羽交い締めにするようにして抱きかかえる。

めぐ「よい……しょっと。ああもう……」
久志「大丈夫か?」
めぐ「手伝ってよ、ちょっと」 

 二人で協力して、愛梨を桜の幹によっかからせた。
 愛梨はまだ、細々と泣いている。

久志「よし、シツケるか」

 俺が愛梨の前に立ち、片足を後ろへ引いたその時だった。
 
愛梨「……ごめんなさい……」

 かぼそい声で愛梨がつぶやいた。
 だが、小さすぎて、よく聞こえない。

久志「ん?」
愛梨「ごめ……んなさい」

 愛梨はどうやら謝罪の言葉を述べているようだ。
  
久志「ほう。自発的に謝罪の意を……。成長したなぁ、愛梨」

 石野が愛梨の顔をのぞく。 

めぐ「ねぇ、でも、これ笑ってるよ?」
 
 そして愛梨の顎に手をかけて、俺の方へと顔を向けさせる。

久志「あれ、ホントだ」

 愛梨は笑っていた。
 涙を流しつつも、笑っている。

めぐ「これ心の中ではバカにしてるんだよね。『めんどくせーなー。謝っとけばいいんだろ』みたいな」
久志「ホント、けしからんなぁ……」
 
 俺は愛梨の腹を……

// 蹴飛ばすごとにフラッシュ演出
愛梨「ぎ……っ」
めぐ「ちょっと、私に当たったらどうすんのよ?」
久志「ああ、ごめんごめん。どいてて」

 石野が脇にのく。
 これで思う存分、やれる。
 顔は狙わない。
 形が変わったら、どんな表情をしているか分からなくなるからだ。
 人の心の中は分からないので、放った言葉に誠意があるかどうかは表情で測るしかない。
 つまり、笑っていたら、俺たちをバカにしている。
 まずは二、三発……

// 蹴飛ばすごとにフラッシュ演出

愛梨「ぐっ。ごめ……。ごめんなさ……い」
愛梨「ぐげっ。ごめんなさ……いっ。ごめんなさいっ」
愛梨「ひぎぃぃっ! ごめんなさいっごめんなさいっっっ!」

 俺は脚を止める。
 石野がまた、愛梨の顎をあげる。

めぐ「ちょっと、まだ笑ってる」
久志「本当にこいつには誠意のカケラもないんだな」

愛梨「……ごめんなさい、ごめんなさい」

// 蹴飛ばすごとにフラッシュ演出
// 10回ぐらい。

久志「あーなんか疲れて来た。俺……昨日『朝まで生テレビ』見てて、ちょっと眠いんだわ」
めぐ「えー、生とか超やらしー」
久志「バカかお前。政治番組だよ。将来の有権者なんで」
めぐ「へー。有権者になるんだ、久志」
久志「お前もだよ!」

// 蹴飛ばすフラッシュ演出
// =地の文で書かずにフラッシュしてるだけでなので、蹴飛ばしているかどうかは分からない。

愛梨「あは……」
めぐ「ん?」
愛梨「あははは……」

 愛梨の様子が変わった。

愛梨「あはははははははは! あははははははははは!」

 愛梨は思いっきり笑い出した。
 今まで見たことのない、豪快な笑い方だった。
 こんな笑い方もあるんだな、世の中には。
 
久志「だーめだこりゃ」
 
 俺はため息をつく。
 ダメな子は、どれだけシツケてもダメなのだ。
 こんな出来損ないが育つのは、今の日本社会がおかしいからだと言わざるを得ない。

めぐ「どうする?」
久志「埋めるか。梶井基次郎にあったろ。そんなの」
めぐ「カジイモトジロウ? なにそれ美味しいの?」
久志「お前に言った俺がバカだった」

 俺と石野は、そのまま学校へ行くことにした。
 
 桜の花びらが舞い散っている。
 笑う愛梨の頭に、スカートの上に、胸に、花びらが降り積もる。

愛梨「あははははははははははははは! あはははははははははは!」

 豪快に開く口の中へと花びらが入っても、まったく構わずに愛梨は笑い続ける。
 このまま桜の花びらの中に埋もれてくれたら手間が省けるんだが……。 

 まぁ、帰りに一応、寄って見よう。
 もし、その時にまだ笑ってるようなら……。

 そん時は救急車でもよんどくか。
 
//+++++++++++++++++++++++++++++++
 
 多分、社会派なのも、最後の奴なんですよねー。
 うーん……それでいいのか、日本の創作。
 そのうち惨劇的なものを作るつもりでいる僕の言うことじゃないけども。
 あ、この最後の奴、一見、陵辱ものとかと相性良さそうに見えますけど、意外とそうでもないんですよ。
 陵辱ものって結局、ポルノでして、ヌケないといけないわけです。
 この配合と言いますか、割合と言いますか、そこが難しくってですね……。
 逆にスナッフ的なものでないとヌケないみたいな、そういう人たちもいるんだろうけどね……。
 
 まぁ今後は、「明るい」レベル:3の続きで。
 途中で飽きなければ。(笑)
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未分類 | 04:53:05 | トラックバック(0) | コメント(0)
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